毎年12月にピークをむかえるノロウイルス。家族が感染したときの、感染予防法をご紹介します。
目次
ノロウイルスはどうやって感染する?
そもそも、ノロウイルスはどうやって感染するのでしょう?
感染経路
食品や水(食中毒)
カキなどの二枚貝が、ノロウイルスに汚染されがちなことは有名ですね。ノロウイルスは熱に弱いため、十分加熱して食べることが重要です。その他、調理している人の手にノロウイルスがついていて、そこから汚染された料理を食べて、感染する場合があります。
接触感染
患者さんの嘔吐物や便には、たくさんノロウイルスが含まれています。知らず知らずのうちに直接触れてしまったり、ドアノブに着けてしまったりして、最終的に口に入ってしまう可能性があります。
飛沫感染
患者さんの嘔吐物が飛び散り、ノロウイルスが小さな水滴(飛沫)となって空気中を漂い、口に入って感染することがあります。
感染を防ぐためには、これらの感染経路を断ち切ることが重要です!
気づかないうちに、すでに感染しているかも
患者さんは症状が回復しても、便には二週間から一か月間、ノロウイルスが排出され続けます。ノロウイルスは潜伏期間が1~2日あるため、気づかないうちに家族が感染してしまう可能性もあります。
しかも、感染しても症状がない人もいます。気づかないうちに、トイレのドアノブなどに、ノロウイルスを付着させてしまっている可能性もあります。(症状がなくても、便にノロウイルスは排出されます)
小さいお子さんや、食品関係のお仕事の方は、職場で集団感染につながるかもしれません。保育士さんや会社の方に、出勤対応について確認しておくのが無難です。
家族内で感染しないための、4つの方法
ノロウイルスは、患者さんの唾液・嘔吐物・便などから感染します。二次感染を防ぐため、4つの方法を実践しましょう!
手洗いをしっかりする
10~100個のノロウイルスが口に入ると感染します。
手のしわには、約3000個のノロウイルスが並ぶことができます。石鹸を使った手洗いを2回繰り返すと、ノロウイルスを効果的に除去できます。
手の消毒は、ノロウイルス消毒用の商品を使うとよいです(ハイターは手荒れを起こします。アルコール消毒は、ノロウイルスには効きにくいです)。
トイレやお風呂、食器類などを消毒する
できる限りお湯を使って清掃し、次亜塩素酸ナトリウム液(ハイター)や熱湯で消毒しましょう。特に、ドアノブ・洗面台・蛇口・トイレのふたや内側は、感染が起きやすい場所なので注意しましょう。
具体的な消毒方法はこちら⇒ ノロウイルスの正しい消毒法
加熱が必要な食品は、しっかり加熱する
特に免疫力の弱いお子さんやお年寄りの方は、十分に食品を加熱することが重要です。カキなどの二枚貝は、ノロウイルス汚染の恐れがあります。85℃~90℃で90秒以上の加熱をしましょう。
患者さんは、食品の扱いに注意し、お風呂の湯船に浸からない
食事や湯船を介して、感染が広がる可能性があります。調理をするお母さん(お父さん)が感染した場合は、加熱できる料理が無難です。また、洋式トイレで水を流すときは、ふたを閉めて流しましょう。ウイルスが飛び散るのを防げます。
まとめ
- 手洗いは、石鹸を使って2回行う(特に食事の前、トイレの後)。
- 嘔吐物を正しく処理する。感染しやすい場所を消毒する。
- 加熱が必要な食品は、しっかり加熱する。
- 患者さんは、食品の扱いに注意し、湯船に浸からない。トイレのふたは閉めて流す。
ホテルを利用していたお客さんが、フロアのじゅうたんに嘔吐し、400人以上が感染した事例があります。原因は「じゅうたんに残っていたノロウイルスを吸ったため(飛沫感染)」と言われています。
ノロウイルスは、感染力の強いウイルスです。消毒法・予防法を間違えると、あっという間に感染が広まってしまいます。正しく対処して、家族の健康を守りましょう!
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