高血圧を放置すると、脳卒中や心筋梗塞といった、命に関わる病気につながります。しかし、食事を改善することで、死亡率が半分になるという統計があります。まずは食生活を改善し、高血圧を克服しましょう!!
高血圧の原因とリスク
血圧が140/90mmHg以上で、高血圧と診断されます。最適な血圧は120/80mmHg以下で、それより高くなればなるほど、病気や死亡リスクは高くなるといわれています。
知らず知らずのうちに、血圧を上げやすい生活習慣をしていませんか?
試しに、下のチェックシートで確認してみましょう!
- 塩分とりすぎ
- 運動不足だったり、肥満だったりする
- タバコを吸っている
- ストレスを抱えている
(注)他の病気が原因で引き起こされる高血圧もあります
塩分とりすぎと言われても、実際どうなのかよく分かりませんよね。
もし、かつ丼定食を食べたとしましょう。かつ丼+お漬物+みそ汁です。
このメニューの塩分は何gでしょうか?
答えは、5.6gです!かつ丼3.5g、漬物0.4g、みそ汁1.7gです。
高血圧の方は、塩分は1日6g未満がよいといわれているので、1食あたり2g…完全に超えてますね。
血圧を下げるためには、塩分控えめの食事が必要になります。そうしないと、さらなる病気が引き起こされるかもしれません。
高血圧は、様々な病気を引き起こす
脳卒中は、高血圧の方に多く、ある日突然死亡してしまう危険のある病気です。高血圧は自覚症状がないため、気づかないうちに病気が進行してしまいがちです。そこに誤った食生活が加わると、動脈硬化やメタボを経て、心筋梗塞などの心臓病の危険性も高まります。
高血圧が関連する病気のリスクは、こちらをご覧ください。⇒メタボの予防改善
血圧を下げる食事のコツ
かつ丼のような丼ぶり物は、濃い味付けでつゆたっぷりなので、どうしても塩分高めになるんですよね。では、どんなメニューにすればいいのでしょう?
ごはん 酢の物 豚のマスタード添え もやしとベーコンのソテー みかん
- 酢の物…きゅうり50gを0.1gの塩で軽くもむ。しょうが1g、乾燥わかめ1gを加え、砂糖2g・塩0.3g・酢5gで味付けをする。
- 豚のマスタード添え…豚ヒレ肉80gを0.4gの塩こしょうをし、2gの油をひいて焼く。バター2.5g・小麦粉2.5g・塩こしょう0.3g・牛乳30gを加えてとろみをつける。2gマスタードにカラシを混ぜ、肉に添える。
- もやしとベーコンのソテー…もやし70g・にら10g・ベーコン15gを1gの油でいため、0.4gの塩で味付けする。
このメニューで、塩分は約2gです!
そして、血圧を下げる食材を使い、塩分控えめでもおいしく感じるように工夫しています。
詳しく解説していきましょう♪
香辛料・酸味・うま味を利用する
塩分を減らすと、どうしても薄味になってしまい、物足りなく感じることも。
薄味を美味しくするためには、しょうがや酢(酢の物)、マスタード(豚のマスタード添え)などの香辛料や酸味などを加えると効果的。味が引き締まり美味しさがアップします!
ベーコンは塩分高めの加工食品ですが、ベーコンから塩分とうま味がでるので、少ない塩の味付けでもおいしく感じます(もやしとベーコンのソテー)。
★1gの塩分は、食塩なら小さじ1/6、しょうゆなら小さじ1です。意識しないと使いすぎちゃうので、注意が必要です!
カリウムをとる
カリウムをとると、血圧が下がる効果があります。塩分を控えるよりも、カリウムをとる方が、効果が出やすいといわれています!!
カリウムは、きゅうりやワカメ(酢の物)、にら(もやしとベーコンのソテー)、みかんなど、野菜や果物、海藻などに多く含まれています。
なお、みそ汁は塩分高めですが、カリウムの多い食品を具にすることで、余分な塩分を排出することができます(でも、みそは減塩にして、汁は飲みきらない方がベター)。
(注)腎臓病がある方は、カリウムを排出できないため、お医者さんにご相談ください
タンパク質をとる
タンパク質をとらないと、脳卒中になる可能性が高くなります。脳卒中の予防のため、毎食お肉や魚介類、牛乳や大豆など、タンパク質を食べるようにしましょう!
今回は、ベーコン(もやしとベーコンのソテー)、豚肉・牛乳(豚のマスタード添え)がタンパク質です。
牛乳にはカルシウムがたくさん含まれていますが、カルシウムにも血圧を下げる効果があります!カルシウムは、酢やレモンに含まれるクエン酸と一緒にとると、さらに吸収がよくなります(酢の物)。
高血圧の方は、塩分控えめに、カリウムをとりましょう
- 香辛料・酸味・うま味を利用して、塩分をカット
- 野菜や果物などのカリウムで、血圧を下げる
- 魚介類や大豆などのタンパク質で、脳卒中を予防する
軽い高血圧なら、塩分1日6g未満を続けるだけで、血圧を正常範囲に下げられるといわれています。薬を使う前に、食生活を見直すことが大切です!
また、太っている方は、体重を減らすことで、血圧を下げることができます!甘いものには、隠し味として塩分が含まれているので、甘いものは控えましょう。もし食べるなら、和菓子の方が塩分ひかえめです。
食事バランスに迷ったときは、厚生労働省の食事バランスガイドがオススメです。
外食の場合、食事バランスガイドの献立をベースに、揚げ物などにしょうゆやウスターソース(調味料)をつけて食べないのがコツです!
食事のコツをつかんで、無理なく高血圧を改善しましょう♪
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